アメリカのおみやげ

土曜日に一時帰国なので、お土産を探す。
いつもながら、全くアイディアが湧かない。
友達や姉貴たちはまだしも、両親に何を買っていいやら...
なぜなら、アメリカ的物質主義の正反対の生活をしている人たちだから。
昔からの家に住み、最低限のものだけを買って生活している。
近所の人たちが、魚釣りに行けばあまった魚を、野菜が採れすぎるとおすそ分け。
親父の趣味は、熊本の野山から山野草をとってきて育てること。
たまに知り合いにおすそわけをしては、焼酎などをお礼で貰う。
今年、金婚式を迎えるため温泉旅行でもプレゼントしようかと相談しているが
旅行に行くと落ち着かない、って断ってしまうかも。
なにかものや金銭をもらって喜ぶような人たちではない。
しょうがなく、おいしそうなお菓子やお酒を買って言っても、まずはほとけさんから、
と言って仏壇に供えてしまう。
モールで見かけたコーチのお店の前で、「おふくろにハンドバッグは...」と
一瞬考えたが、高いバッグより手作りのでかい買い物袋を好むだろう。
いちばんのプレゼントは、そばにいて老後の面倒を見てあげることなのだろう。
そのことがわかっているだけに、ますます悩む。
たまに送金したり、プレゼントをあげたりするのは、単に罪悪感の表れだ。
くだらないお土産を上げるたびに、そんなことで大事なことをごまかしている自分が情けなくなる。