そうめん滝

田舎で育ったせいか、小学生の頃は夏休みほぼ毎日泳いでいた気がする。他に娯楽も無いところだったし。とりあえずちょっと泳げるようになって、自転車に乗り始めると、家から20分くらいの所にある『そうめん滝』と言う名の池に泳ぎに行っていた。阿蘇山からの湧き水を農業用水に使うためのため池で、「ここは泳ぐ場所ではありません。」みたいな看板が出ている。そうめんの様な滝があったのかもしれないが、木がうっそうと茂っていて確認はできない。水温はおそらく13−14度くらい、かなり冷たいし、深さも2−3mくらいはあって足など届かない。おまけに水中には藻がびっしりと生えていて、これが足に絡み付くと、まるで悪魔に足を引っ張られているようで、慣れない子供はパニックになる。実際に溺れて亡くなった人もいるようだ。
なつかしいので、息子を連れて行ってきた。晴れていると水は限りなく透き通っているのだが、この日は前日の雨のせいできれいな水色ににごっていた。こんな場所で毎日泳げたのって、実はすごい贅沢だったんだなぁ、と今さら感じてしまう。