花の命は短くて苦しきことのみ多かりき

日本にいる古い友人が、FBに載せていた写真。(勝手に使ってごめんなさい。)

この写真を見ていたら急に日本が恋しくなってしまった。日本の満開の桜なんて20年以上みていない。ましてや散り始めた桜の花びらが絨毯のように敷き詰められた様子なんてすっかり忘れていた。

カリフォルニアにも無い事はないが、やはり日本の桜並木、そしてその周辺の歩道等は桜が一番きれいに見れるように、長い間の経験と美意識をもって造られている。そういうのって良いなあ。
ほんの数日間だけ豪華絢爛に咲く花。そしてその潔い散り際。いつまでもブラブラと木にしがみついて腐って行く花びらには嫌悪感さえ感じるのは日本人だからか?

会社の前にある小さな桜も散り始めている。それを見ながら頭に浮かんだのが「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」という一節。

林芙美子が色紙などに好んで書いた短詩。女性を花にたとえ、楽しい若い時代は短く、苦しいときが多かったみずからの半生をうたったもの。

とあるが、自分の中では少し違うイメージを持っていた。確かに若くて楽しい時間は短いくて、苦しいことばかりが多い。でもだからこそ人生を楽しもう、その瞬間をエンジョイしよう、と言う様なポジティブなメッセージが含まれているような気がしていた。
しかしこの文章を読み返すとそんな事は書いていない。何故だろうと断片的な記憶を辿ると、中学校の国語のM先生がそんな解説を付け加えていた様な気がしてきた。勝手な解釈で林芙美子さんも「違うわよ!」と言うだろうか。
明日はピンクの花が満開になっているであろうトレイルに走りに行きたくなった。