私のトレランのルーツがここにあった

自分の生家は純農村地帯にある。飯田山とふもとでちょっと高台になっている。西を見ればはるかに広がる田園風景、東を見ればそそり立つ飯田山(と言うほどでもないかw)。 子供の頃にはよく登った。学校の遠足、親父と野鳥を捕まえに行ったり、年に何度も登った。夏には友達同士でくわがた捕りに行き、1日で100匹以上捕まえたりもした。最近ではゴルフ場が出来て、登山道も舗装されたりして様子が変わってきたが、以前は途中からずっと未舗装路、ところによってはかなり激坂だった覚えがある。小さい頃はこんな道を楽しく登ったり降りたりしていたのだなあ。おまけに普段からたんぼのあぜ道を駆け回っていたんだから、この年になってトレランにはまったのは自分の原点に戻って行くようなもんだろうか。
  
前日の夜食べ過ぎたので、雨が降りそうだったが午前中に頂上まで登ることにした。舗装されていても急な坂はそのまんま。早歩きで登る。暑いのも、急坂も我慢できるが、蚊や虫がブンブンと顔の周りを飛び回るのにはちょっと嫌気が差した。虫除けスプレーを顔にも思いっきり吹きかけたら、口の周りがしびれてきた。

  
うちの先祖様が住んでいた場所の目の前に常楽寺は建っている。1400年以上の歴史があるらしいが、自分にとって嬉しいのはここの石段や仁王様が子供の頃から全く変わってないこと。ものすごく登りにくい石段を登り、仁王様のまたをくぐらされた思い出がよみがえってくる。最近ではまた住職が住んでいるらしいが、まだお目にかかったことはない。いつかは正月に帰国して、昔のように真夜中に登山して、お寺の境内で酒を飲みながら初日の出を待ちたいもんだ。あ、そんなこと書くと子供の頃から飲んでいたのがばれるか。

  
頂上付近は杉の木がかなり伐採されており、仏像なども建てられてすっかり変わってしまった。晴れていれば眺めが良いのだろうが、この日はあいにくの曇り空。

  
帰りはここから一気に駆け下りて、ご先祖様が眠るお墓に挨拶に行って帰った。田舎も悪くないな。