最初で最後の誕生日パーティー

私はアメリカ式の子供のお誕生日パーティーがきらいだ。大勢の友達を自宅やパーティー会場に呼んで、招かれた方はそれぞれプレゼントを持ち寄り、ひとつずつ開けては親が、誰が何をくれた、とメモを取る。子供は正直なので、プレゼントを開けた瞬間に「またこれかぁ。」などと言い放つこともある。大量のプレゼントの中から、一つでもその子が長い事使ってくれる物があれば良いのだが、どう考えても次の日には家の隅に積んである様な気がしてならない。そんな誕生日会に行った日はなんとなく一日中胸くそが悪かった。
そんな訳で、子供達の誕生日はいつも家族だけで祝い、プレゼントも一つだけにしてきた。子供達に聞いても、パーティーはしたくない、と言うのでそれで良しとしていた。
今月に家を出て行く娘が、高校の友達と会えなくなるので最後に皆を家に呼んでパーティーをしたい、と言い出した。誕生日までまだ1ヶ月以上あるのだが、もちろんOKした。17−18才の女の子が13人くらい来て、そのうち9人がスリープオーバーしていった。自分たちで勝手にやりたい、と言うのでBBQなどをセットアップした後は気を利かせて、映画を観たり外食したりして時間をつぶした。バウンスハウス等も自分で勝手に頼んでいた。(支払いは私だが。。。)夜も自分たちは勝手に寝たのだが、娘達はおそらく明け方までワイワイと騒いでいた様だ。本当に楽しそうにしている娘の笑顔を見ていたら、親の身勝手で誕生日パーティーをしてあげなかった事を後悔し始めた。小さい頃から親の顔色を伺う様な所があったので、本当はパーティーをしたかった、あるいは無理にでもしてあげれば喜んだのでは。もちろんいまさらそんな事言っても始まらない。今月末には巣立って行き、おそらくお友達を家に呼んで誕生日パーティーなんてもう有り得ないだろう。最初で最後のパーティーになってしまったが、喜んでいる娘を見てほっとしている自分には、やはり罪悪感があるのだろう。今頃、遅いな。。。